バセドウ病の妊娠、授乳中の薬の服用について

妊娠、授乳中の方へ

妊娠・出産については不安に思う方が少なくないようですが、定期的に診察を受け、産科医にもその旨を告げておけば問題はありません。

バセドウ病の治療薬である抗甲状腺剤は、メルカゾール(MMI)とプロピルサイオウラシル(PTU)の2種類があります。バセドウ病薬物治療のガイドライン(2013年)では、妊娠を希望している方は、PTUを選択するほうが無難とされています。しかし、PTUが体に合わない方、妊娠中や出産後に甲状腺ホルモンが微少に変動する方もいて、月に1回は受診し定期的に検査をしながら、適切な治療を受けてください。

妊娠・授乳中の薬の服用につきましては、抗甲状腺剤 (PTU) のチウラジール、甲状腺ホルモン剤とも、妊娠・授乳中でも問題ありません。

むしろ甲状腺機能が亢進した状態では、妊娠しづらく、早産や流産の危険性も高いのです。バセドウ病の場合、お母さんの自己抗体TARb(TSHレセプター抗体)やTSAb(甲状腺刺激抗体)が胎盤を通じて胎児の甲状腺を刺激するので、お母さんが機能亢進状態だと、胎児も機能亢進状態に陥る危険性があります。

そのため、お母さんが服用している薬は、胎盤を通じて胎児にも効くので、抗甲状腺剤の服用は母子どちらにとっても必要なのです。

TRAb(TSHレセプター抗体)やTSAb(甲状腺刺激ホルモン)が高いお母さんから生まれた赤ちゃんが、生後約3ケ月間に新生児バセドウ病になることがありますので、医師に良く相談してください。

バセドウ病の治療期間中の注意

基本は、患者様御本人が医師の指示通り毎日かかさず薬をきちんと服用することです。自覚症状が消失し、体が楽になると、つい薬の服用を忘れがちになります。そうすると、病気が悪化しやすくなりばかりでなく、なかなか治りにくく、また薬の副作用もでることがあります。
禁煙し、忘れずに薬を飲み続ければ早く治っていきます。

甲状腺の病気は、20~40歳代の女性に多く見られます。一説には20人に1人はバセドウ病や橋本病など、甲状腺に病気があるとも言われております。そして適切な甲状腺の病気の診断と甲状腺の病気の治療を受ければ、健康な人と同じように毎日快適な生活が送れるようになります。しかし、甲状腺の病気である事に気づかず苦しんでいたり、また容貌や性格の変化にとまどい、悩んでいる方が少なくないようです。当サイトでは、甲状腺の病気について詳しく解説しております。このホームページが、皆様の体と心の健康を守るお役に立てば幸いです。